ジャンケン

「よし、買ったー!」

ちょっと待って、なにそれ。そんなじゃんけんみたことない。

「いやいや、うちの地元ではこれがチョキだよ」

井上さんが見たことのないチョキを出しました。普通チョキはピースマークですが、井上さんのは親指と人差し指の二本。ピストルみたいです。さすがに私、これは受け入れることが出来ませんでした。

 

「もしもそれが有効になるならば」と私はつっこみをいれます。

『熊の手』という技があります。小学校の時アホな男子があみだしたものです。私はそれを使うことをほのめかしました。

「なにそれ、どういう技よ?」

じゃんけんは普通、グー・チョキ・パーです。しかし『熊の手』は、手前に出さずに横からふりかざすようにクマの手の形をつくって「ガーっ!」と言いながら出す技です。

これは、グーもチョキもパーも全部払いのけてしまう最強の技だと小学校のときのアホの同級生男子が言っていました。

「それを使っていいのですね」と、私は井上さんに念押ししました。

フー、と息をついた井上さん。

「分かった、もう一回とり直しだ。『熊の手』と『田舎チョキ』なしで。よし、いくぞ、 じゃん・けん……」

 

私たちがどうしてジャンケンなどやっていたかというと、業者が売りにきて、買い手のつかなかったチョココロネを皆で争っていたからです。余ったのだから持って帰っていいということになり、話し合いの結果、ジャンケンで勝ったものが持ち帰れるということになったのです。

結局、私はあっさりとジャンケンに負けました。

ジャンケンは公正かもしれません。でも、何も言わずにレディーにゆずってあげるそんなかっこいい男性像をたまには見せて欲しいです。

ええ、そうです。ただ単純に私が食べたいのです。

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