伝統工芸の販売

「こんにちは!」

開店早々、大きな声で入ってきた男性は、私に言ったあと他のスタッフにも挨拶をしました。店長に食器のセールスの方がいらしたことを伝えると、どんな食器だろうと店長自らセールスの人と話をすることになりました。

 

見ていると、どうやら伝統工芸を販売しに来たようです。

「置いて頂けるだけでも結構です」とセールスの男性は言います。バーカウンターに映えるように見栄えよく作ったのだと、箱から出して店長にそれを見せました。二つのグラスは確かに美しく輝いています。

そのかわり、広告冊子も一緒に置いてもらえないでしょうかともお願いしてきました。

「構いませんよ」

店としてすぐには購入することまではできないけれども、カウンターに飾っておけば見栄えも良くなるからと店長は言います。使用しても構わないとのことで店長もそれは好都合だと納得した様子でした。

「ありがとうございます。では、またお伺いさせて頂きますので」と、セールスの若い男性は出て行きました。男性が伝統工芸を製作している会社の跡継ぎなのだということを店長が後で教えてくれました。

 

翌日には女性が来ました。昨日と全く同じ商品を持って。

ちゃんと訪問先を確認したはずだったのにと頭を下げた後、「失礼しました」と言って出て行ってしまいました。

店長曰く、昨日の男性の婚約者ではないかといいます。昨日来た若い跡継ぎが婚約者と一緒にこの近辺を回っていると聞いたそうです。まだ結婚していないのは、婚約相手の会社がどういうところなのか女性の方がインターンで働いて下見をしているからだとか。

いろいろと世の中複雑だなと思いました。

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