若社長だからと許される期間は

どうも頼りなく感じるその男性は、店長と向き合ってもう五分、十分と話をしています。話というより、注意をうけているとうほうが正しいかもしれません。

 

ハーグストゥーヘンで使用している家具は、創業当初から使用しているモノが多く、ときどき修繕が必要になります。アジというのは老舗の大きな魅力の一つであり、「この年季の入った木の感じがいいな」と言って来店されるお客さんは多くいらっしゃいます。当店がその修繕を任せているのが、店長と話をしている男性です。

まだ20代と、若くして社長をしている男性ですが、その理由というのは前社長だったお父様が体を壊してしまい引き継ぐことになったといういきさつがあるそうです。そういうことでまだ未熟な若社長は修繕技術がいまいちで、きちんとした仕事をしてもらいたいと店長に諭されているところなのです。

「わざとじゃないかな」

スタッフの井上さんが言います。

わざとというのは、わざと失敗してそのたびに修繕料金を若社長の方がせびっているということですか?

「違う違う。店長、あえてうちの家具の修理を多くやらせて、若社長に腕を磨いてもらっているんじゃないかな」

「なるほど。でも若社長の方はそれに気づいているんですか?」

気づけていないならもうやっていけないよと井上さんは言います。

 

若社長には口癖があります。

「不徳の為すところで」

これが通用する時期が勝負なのかもしれません。

そういえば、私の方はどうだったろう。人のことばかり関心をしめして。

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