人が入れ替わっていく社会の中で

長らく美容院に行っていなかった私。母の介護を高校卒業と同時にほとんどずっと続けてきたため、異性を気にしたりすることもなく、ある時期からはほとんど美容院には通っていませんでした。

同級生の家がやっていた美容院は今はもうありません。新しいところには行きづらくて、ハーグストゥーヘンで勤務して二度目のお給料が出たときに、いい加減に行かなきゃなと思い通うようになったお店があります。

 

比較的、小さな美容院にしようと思って選びました。なんだかこの年になってから若い人達が通う様なお店に行くのってすごく勇気がいるんです。だから入りやすそうなところをと思って厳選したうえで決めたお店でした。

私のカットをしてくれた店員さんは20代前半の地方出身の女性。若い人ってこうゆう感じなんだと、母の介護を続けて以来あまり接点のなかった若い人に感心してつい見入ってしまいました。

彼女は当初、同じ出身地の人たちが集うコミュニティに入ったりしながら、こっちの生活に溶け込めるように頑張っていると言っていました。そんな彼女が、同郷の恋人と結婚するということで退職することになりました。短い間でしたけどお世話になりましたという彼女。せっかく年の違う同期ができたと思っていた私は寂しくなりました。そのとき私はプレゼントなどは何も持ち合わせておらず、次に来た時には別の若い背の高い女性に代わっていました。

 

このように人が入れ替わっていくのが当たり前の社会の中で、人とのコミュニケーションに慣れていない私は、また信頼関係を築いていけるのかと不安にもなります。ほとんど手入れをしなくてよいレベルの私の髪型は男性受けを狙うようなものではありません。でも、うちのお店のスタッフさんにも素敵な人はいるので、その人の前ではカッコ悪くいるのは嫌だなという思いはあります。

新しい美容師の女性が言います。

「前任のものから、カルテを引き継いでいます」

え、そうなんだと驚いた私に、

「どうしましょう、前回と同じな感じで、よろしいですかね?」

鏡越しに視線を合わせた私は、首を縦に振ろうとしたところでまったをかけます。

《せっかくの新しい出会いだし、普段とは変えてみたらどうかな?》

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