どうしよう

厨房スタッフの井上さんが休憩時間、

サッカーやらない?と言ったので、サッカーボールがないとダメですよと僕が言うと、かなりきちんとした作りのサッカーボールを僕の前に見せました。

「これ、どっかのクラブチームのやつじゃないですか?」

「そう。それでこのボールにしたんだよ。じゃ、行こうか」

ご飯を持って、サッカーのできる公園に二人で行きました。

 

早く早くと井上さんがせかします。まだご飯が半分くらい残っていましたが、サッカーをすることにしました。やったことはあるんですか?と聞くと、

「見たことある」と井上さんは言います。

さすがにこれには不安になりましたが、僕は学生時代、昼休みに友人たちとサッカーをして遊んでいたのでちょっとくらいはできます。とりあえずはパスの受けと出しをやることにしました。

 

最初、僕が井上さんに基礎的なことを教えていたのですが、途中、井上さんが僕にキーパーをやってと言ってきました。後ろは壁をはさんで民家です。犬が気づいたのか、ワンワンと吠えます。井上さんは気にせず、蹴ることに集中しています。助走をつけた井上さんがキックをします。ボールは、意外にもなめらかな軌道を描いて壁を越え民家の中へ。

「バスん」

何かにあたった音がしました。さっきまで吠えていた犬の鳴き声が聞こえません。

僕たちは速やかに荷物を持って店に戻ることにしました。早歩きをして戻る最中、パトカーが通り過ぎて公園の方へ向かっていくのを見ました。

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