ちゃんとしたものを作って

「あれって、薄めて飲むやつですか?」

「ううん、あのまま」

やっぱり……。

先週は、大学の学期末試験があり(今週も続いているけど)、気合を入れようと、ハーグストゥーヘン特性の滋養強壮剤を飲みました。その結果、利きすぎてしまい、外に出て興奮をさまそうとしたのですがうまくいかず、部屋に戻ってからも眠れずに、結局、不眠のまま学校に行ってテストを受けることになりました。

試験はなんとかがんばれたのですが、筆記圧が強くなりすぎてしまって、答案用紙がやぶけてしまいました。幸い用紙のはしの部分だったので大事にはいたりませんでした。

滋養強壮剤『ドレミファソラシ#』を作った張本人であるスタッフの井上さんにその件にかんして失礼のないよう、先ほどからさぐりを入れているところです。

 

というか、なんだか、さっきから私の体をじろじろ見ている? なんだろう。嫌だな。こういう時はなにか言葉をはさんだ方がいいのかも。

「なんか、ついてますか、私の体? ははは……」

こんな感じで。あれ、なんでだまってるんだろう。

「……デブ、限定かも。もしかすると」

え? なに? この人いきなり何を言いだすの。デブって言った? 私、いちおう女性ですよ。

「あう、合わない。というのがあるんだと思う。人によって。だから河合さんの場合、あのドリンクが合わなかったのかもしれない。僕にはばっちりだったけど」

ああ、なるほど。ふくよかな井上さんには効果があったけど、そうじゃない人には同様の効果が得られない場合があるということを言いたいわけね。びっくりさせないでくださいよ、もう。

「だから、イチゴ味にして飲みやすくしてOLさんとかに売り出したとしても、キチンと滋養強壮剤として正しく効果が出てくれないとダメなわけだ。そうなると、そうか。考え方を一から変えなきゃいけない」

そうですね。その方がいいと思います。

「じゃあ、次はさ、興奮を抑えるドリンクの開発をしよう。『ドレミファソラシ#』が利きすぎた場合に抑えてくれるやつ。なんか、いい名前ない?」

え、名前? いきなり名前から? まだ商品も出来ていないのに。まあでも、ニワトリが先か卵が先かということなのかな。そうだなあ、単純に考えるのなら、滋養強壮剤の『ドレミファソラシ#』の効用を抑えるものなわけだから、『ドシラソファミレ♭』になるか。だけどそれはさすがにアイデアがなさすぎる。言ったら笑われる。他に、あるかな。

あ、井上さんがひらめいた顔をしている。まさか、言わないよね。

「ドシラソファ……」

ああ、やっぱりそうなるのね。

あ、指さしてこっちを見てる。

「きたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」

 

きてないよ……。

こういう感じでメニュー開発にとりくんでいるから、独りよがりなものができあがるのではないでしょうか。アイデアを出すのはいいけれど、少しくらい商品を受け取る人の気持ちも考えて欲しいです。

 

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