吹聴女子

「あんたさ、クラブで、外人の男たちと遊びほうけてるってことないよね?」

友人の言葉が何を意図しているのか分からず一瞬、戸惑いました。どういう話なのかつかめていない状態だったにもかかわらず、嫌な予感がして、体の芯が急速に冷えていくのを感じました。

聞いてみると、大学の同じ学部のある女子が、私が夏の間中クラブに行っては踊りほうけて、外国人男性たちと夜な夜な遊びを繰り広げていると、SNSで吹聴しているといいます。

聞いた直後、私は首から下が地面にはりつけられたように動けなくなりました。

 

その女の子が言っているようなことを私は一度たりともしたことがありません。ハーグストゥーヘンで仕事をしているとき以外は勉強に時間をあて、最近では仲の良い友人たちと遊べないときもあります。服装だってそもそもギャル系、クラブ系じゃないし、一度友人に連れられてクラブに行ったことはありますが、つまらなくなってすぐに帰ってきてしまいました。

私について事実でないことを語っていたその女の子とは正直、あまり仲がよくありません。いがみ合っているというのではなく、単純に距離をとってあまり話をしていないというのが実情です。初めて話をしたときに、何もしていない女の子の悪口を言いだしたり、理屈の通らない様なことも自分の都合のいいように通してしまおうとしたり、そういった態度に危うさを感じた私は早い内からその子と距離をおいてきました。彼女も私との距離感を感じていたと思います。だから今になって仲間になろうとしない私にきばを向けてきたのではないか、そう推測します。

彼女はたぶん、男性からの受けはいいと思います。ただ女子目線で見ると裏のある子だというのが一目で分かるタイプで、私に対してしてきたことを考えると、「ああやっぱりこの人変わらないんだな」と思いました。

 

「あの子、就職しないつもりみたいよ」

友人が言うにはその女の子は社交ダンスのサークルに入っており、将来が嘱望されるような有名大学の男子学生たちと合同練習をしては交流を重ね、何人かの学生には既にめぼしをつけているといいます。本来ならこれから就職活動が始まる時期ですが、彼女は《就職》ではなく《婚活》をしているそうです。なんでも、専業主婦をしている彼女のお母さんがそうするように仕向けているのだとか……。

 

いずれにせよ、このような事態になってしまったことが本当に残念です。こんなことを言うと誰かにたたかれてしまうかもしれませんが、私は遊びほうけたりなどせずに今まで頑張ってきたつもりです。だからあのようなことをされて心底、気が滅入ります。やめて欲しいと頼むのも労力がいるし、そもそもあんな子と関わりあいたくないし……。いやだ。いやだ。いやだな。仕事がいつもの倍疲れる。

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