推察

その高齢の男性は何かがつぼに入ったようで、先ほどから笑いが止まらなくなってしまっています。隣りに座る常連のお客さんもつられてお腹を抱えて笑っています。私も、その内の一人です。珍妙なのは、各自、笑いの元が何なのか、分かっていないことです。

 

最初に笑い始めたその高齢の男性は、入れ歯をしているのか、滑舌が悪く、隣に座る常連さんに話しかけているのですが、いまいち話がかみ合っていません。

隣の常連さんは文脈からなんとなく理解はしている様子。私もカウンターの前で食器の整理などをしていたのですが、ニュースの話をしているのかなというくらいで、概要そのものはつかめませんでした。

最終的に、高齢の男性は幸せそうな顔で帰って行かれたので、何を言おうとしていたのかは分からなかったけれども、皆、お腹を抱えるほど笑うことができたので良かったのかなと思うことにしました。

 

? あれ、

男性が席に何か忘れていったようです。

入れ歯のケースです。

マジックで文字が書いてある。でも、にじんでいて、読めない。あ、

「……」

急いで届けに行ってこないと。

『佐藤』さん。

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