保証人になってもらえませんか?

最初、そのお客様は、飲み物はコーヒーのみにして、それ以外、ケーキなどを含め食べ物を5品から6品ほど注文されました。他にも注文されたものがありましたが、私の働く深夜帯には扱っていない商品だったため、それらにつきましてはキャンセルさせていただくこととなりました。

 

お腹がすいていらっしゃるのか、あるいはいわゆる大食いの方なのか。かなりの量を注文されるなという印象です。ただ、注文の商品をお出しすると、コーヒーを飲むくらいであとは手を付けていらっしゃいません。どうしたのだろうと思っていたところ、お客様がおっしゃいました。

「あの、いきなりで、大変申し上げづらいのですけど、はっきり申し上げます。保証人になっていただけませんでしょうか?」

私は戸惑ったあと、思わず笑い声をもらしてしまいました。どういうことなのかと。

「失礼ですけどオーナー様でいらっしゃいますよね?」

違いますと申し上げた途端、お客様は、驚かれた様子。スタッフであることを伝えると、では、オーナーはどちらにと聞かれたので日中に勤務をしていることをお伝えしました。すると、

「そうでしたか、では、あなたに、お願いさせていただきたいのですが?」と、今度はオーナーではない平のスタッフと分かった私に、保証人になってくれるようお願いしてきました。

 

依然、戸惑う私でしたが、聞くと、家を購入したり老後の施設入居のために保証人が必用になるらしいのですが、仲の良かった友人たちに断られ続けたため、しょうがなく一人一人この人だと思う人にあたっているそうです。

男性はせっぱつまっていると言います。私がお断りしたあと、他のスタッフを紹介してくれるよう頼まれましたが、それもいたしかねる旨お伝えしたところ、

「もう、いいです。どんなに私が勇気をもってこの話をしたか。気を遣ってこれだけ多くの料理を注文したのに。あなたにはそれが分からないんだ!」

男性は言うと、千円札をテーブルにおいて出て行ってしまいました。

私はしばらくの間、あっけにとられてしまいました。ちなみに、注文された料理は千円では足りません。

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