輝かしい家族の未来

「私もピアノ習いたい。バレエやりたい」

「パパが教えてあげるよ」

「やだ、習いに行く」

「同じだよ。パパがやるのと」

つま先だちをして、ほらやってごらんと言って、娘さんに見せると、泣きそうになってだだをこねられています。

どうしてこんな時間にお父さんと小さな娘さん二人なのかと私は少し心配になりました。目がうつろになり、だんだん眠くなってきているのが分かります。当然です。もう日付が変わる頃ですから。

 

聞いてみると、内情はこのようなものでした。

入院している奥様が、この近くの病院にいてその看病のかたわら、当店に立ち寄られたということでした。

娘さんは小学校に上がる年齢らしく、他の子たちは習い事などを始めているということで、それをうらやましく思った娘さんがおねだりをしているのだと、眠る娘さんの横でお父さんが教えてくれました。

奥様がご病気とは大変ですねと私が言うと、

「そうですね。でも、会うときはいつも笑顔でいます。そうすると、向うも笑顔になって、相乗効果があるみたいです」

娘さんが無邪気でいてくれることが、精神安定剤でもあるとお父さんは言います。いつでもいらして下さい、今度はご家族みなさんで。うなずいたお父さんに娘さんがかつがれて帰っていかれました。

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