おなじあなのむじな

食卓には刺身の盛り合わせといわゆる一汁三菜。プラス、ご飯には雑穀が混ぜられており年寄りだけでなく子供でもおいしく食べられる味付け。デザートにはスイカが控えている。ちょっとした定食屋に入ったら千円を越すほどの出来栄えの料理。手を合わせて「頂きます」食べようとした手が躊躇する。「自分は、こんな食事にありつけるだけの仕事をしていない。それだけの人生を送っていない。」やりきれなさを抱えていながら仕方なく箸をつけます。

 

以前、オフィスで働いていたとき、「だってあの人服が臭いんだもん」と給湯室から花婿探しに仕事に来ていた契約社員の女性の声に、周囲にいた男性たちがちぢみあがる事態がありました。そんな女性にとって、《清潔感》は異性に求める第一条件の一つ。だからその女性は正直すぎるくらい声高に宣言してしまったのです。

 

こういう人物の一挙手一投足に危うさを感じている社員たちを想うと浮かばれない思いになります。実家暮らしをしていて親にすべてやってもらっている人間の特権でもあり、そこから出られていないというふがいなさの証明でもある。そんな連中と同じ環境を謳歌する自分。いつまでこんな恥ずかしい生き方を続けるのか。しかしまだ道は開かれないままです。